日本全国には様々なタイプの水族館があり、どこも独自の個性があるため「順位」を付けることは難しいです。
そこで当サイトでは、「利用者の数」(来館者の数)という基準で、毎年の実績をランキング方式でご紹介しています!
来館者数は、水族館の良し悪しを判断する基準にはなりませんが、現状の公開情報としては最も客観的な指標の一つです。
今回は、2019年に発表された2018年度の実績による最新版のデータを使ってご紹介します。
なお、全国の水族館の中から「公益社団法人日本動物園水族館協会(JAZA)」に2018年度(平成30度)末時点で所属していた58の水族館を対象としています。
なお、最新版については2020年(2019年度)のランキングを公開していますので、以下の記事をご確認ください!
日本全国の水族館の来館者数ランキング2019(2018年度)
JAZAが発表している「年報」によると、2018年度(平成30年度)の、来館者数が多い水族館のトップ10は以下のようなランキングになっています!
順位 | 都道府県 | 水族館名 | 来館者数※ | イルカショー |
第1位 | 沖縄県 | 美ら海水族館 | 約372万人 | 有り(隣接) |
第2位 | 大阪府 | 海遊館 | 約259万人 | 無し |
第3位 | 愛知県 | 名古屋港水族館 | 約211万人 | 有り |
第4位 | 東京都 | サンシャイン水族館 | 約174万人 | 無し |
第5位 | 東京都 | アクアパーク品川 | 約170万人 | 有り |
第6位 | 神奈川県 | 横浜・八景島シーパラダイス | 約148万人 | 有り |
第7位 | 東京都 | 葛西臨海水族園 | 約140万人 | 無し |
第8位 | 東京都 | すみだ水族館 | 約130万人 | 無し |
第9位 | 茨城県 | 大洗水族館 | 約112万人 | 有り |
第10位 | 兵庫県 | 須磨海浜水族園 | 約110万人 | 有り |
※来館者数は千人以下四捨五入
1〜5位の水族館は順位に変化無しという結果になりましたが、6位以下では新たなランクインも含めて若干の変動がありました。
なお、この年度にはイルカショーが無くてもトップ10入りした水族館が4つあります。
以下では、ランキングされた第10位までの水族館について、簡単にご紹介をします。
詳しいガイドは、リンクを張っている個々の水族館の記事をご参考にしてください!
来館者数第1位:美ら海水族館(沖縄県)
沖縄観光の定番にもなっている美ら海水族館は、繁華街や空港から距離があるにも関わらず、圧倒的な人気を保っています。
日本の水族館で来館者数が300万人に到達するのはここ美ら海水族館だけですが、400万人に迫るような数です。
美ら海水族館は「海洋博公園」の中の1施設となっており、他の水族館であればメイン展示にもなるようなマナティーやウミガメ、イルカショーなどは水族館の外にあるため無料で楽しむことができます。
卒業旅行や家族旅行など色々な人と楽しむことができる美ら海水族館では、日本一の大きさを誇る大水槽はもちろん、大小様々な展示をぜひごゆっくりご堪能いただけます!
来館者数第2位:海遊館(大阪府)
変わった外観だけでなく、大水槽を中心にぐるぐると回りながら降りていく特徴的な構造をしている海遊館。
海遊館の顔とも言えるジンベエザメを様々な角度で観ることができます。
また、2018年3月に登場した「海月銀河」は、その名の通り宇宙(銀河)をテーマにした展示で、真っ黒な空間に美しいクラゲの姿が浮かび上がる様子がとても綺麗です。
悠々とした青の世界と、美しい黒の世界をぜひじっくりご堪能ください。
来館者数第3位:名古屋港水族館(愛知県)
金のしゃちほこが有名な名古屋の水族館として、日本で二箇所しか観ることのできないシャチの展示が目玉となっています。
また、大きな身体のシロイルカ(ベルーガ)の展示や日本一の規模を誇るイルカショーなども人気を集めています。
さらに、こちらも日本で二箇所しか観ることのできないコウテイペンギンなどの観られるペンギン展示や、美しい色合いがとても魅力的なサンゴの海をテーマにした展示など、何時間でも楽しめるたくさんのコンテンツが目白押しです!
来館者数第4位:サンシャイン水族館(東京都)
数々のリニューアルや業界の常識に縛られない特別展などで常に注目を集めるサンシャイン水族館。
インターネットを使ったグッズ販売やファン同士のコミュニケーションサイトの運営など、展示以外にも様々な挑戦を進めています。
屋外のペンギンやカワウソの展示が注目されがちですが、珍しいゾウギンザメの展示やサンゴの繁殖など、屋内展示にも魅力がたくさんあります。
視覚だけでなく、嗅覚や聴覚を刺激する仕掛けなど、細かな工夫が随所にありますので、五感をフル活用してお楽しみください!
来館者数第5位:アクアパーク品川(東京都)
品川駅から徒歩数分という立地の強みを生かして、都市型水族館ならではの魅力が都会の人々を惹きつけています。
人気の理由の一つは、何といっても都心にいることを忘れさせるような規模で行われるイルカショーです。
もちろんイルカショー以外にも、巨大なマンタの泳ぐトンネル水槽やジャングルをテーマにしたエリアなど、じっくり観られる展示も用意されています。
プロジェクションマッピングやカラフルなクラゲ展示など、都会ならではの雰囲気を味わえる水族館です。
来館者数第6位:横浜・八景島シーパラダイス(神奈川県)
トップ10入りした水族館のほとんどが昨年度よりも来館者数を若干減らす中、わずかながらも唯一の増客となった八景島シーパラダイスが昨年度の第7位から第6位へと浮上しました。
人気のイルカショーだけでなく、広い敷地を活かしてペンギン、ホッキョクグマ、アザラシ、セイウチなどなど海獣と呼ばれる大型の生き物と数多く出会えることが強い人気を支えています。
スーパーイワシイリュージョンなどの派手な演出も目立ちますが、ちょっとマニアックな貝類の展示エリアや深海生物を中心としたコーナーなど、じっくり楽しみたいタイプの方にオススメな展示もあります。
都心からは少し離れていますが、お土産屋さんも充実していて、ファミリーで利用するにはぴったりな超大型水族館です。
来館者数第7位:葛西臨海水族園(東京都)
東京都が(指定管理という仕組みを通じて)運営している水族館で、教育施設としてのコンセプトが一貫しています。
ガイド解説や図書コーナー、また壁に貼られているたくさんのパネルには、知っていると展示をさらに楽しめるようなヒントや豆知識が詰まっています。
全国でも最大級のマグロ展示水槽や、動いている姿が小さく見えるほど広いペンギン展示など、葛西臨海水族園ならではの展示スタイルもたくさんあります。
教育施設としての考え方は入館料にも反映されており、とてもリーズナブルな価格で利用することができますよ。
来館者数第8位:すみだ水族館(東京都)
昨年度と変わらぬ順位で安定した人気を保っているのが、スカイツリーのお膝元にあるすみだ水族館です。
日本でも有数の規模のペンギン水槽は、陸地に水中に、様々なペンギンの一面を覗くことができます。
まるで研究室のようなクラゲ展示や、特徴ある生き物をじっくり観察できる小型水槽など、ペンギン以外にも見どころたくさんです。
設立時には634mのスカイツリーにあやかって634匹もいたとされる大量のチンアナゴ水槽も圧巻ですよ。
来館者数第9位:大洗水族館(茨城県)
昨年度は11位で惜しくもトップ10入りを逃した大洗水族館が第9位にランクインしました!
大洗水族館では大小様々なサメの展示にこだわっており、展示しているサメの種類は日本一の数を誇ります。
また、マンボウの展示も日本有数の規模で、地元の名物としても有名なアンコウなど、大洗水族館ならではの展示がたくさんあります。
博物館のようなミュージアムコーナーも大きく、楽しいだけでなく学びも多い水族館となっています。
さらに、イルカとアシカが共演する珍しいショーパフォーマンスにもぜひご注目ください!
来館者数第10位:須磨海浜水族園(兵庫県)
広い園内は複数の建物に分かれており、それぞれ異なる地域やテーマの生き物たちが展示されています。
イルカショーやペンギン、アザラシなどの展示も人気がありますが、随所で観られる国内外の淡水魚の展示が印象に残ります。
中でも、テッポウウオやデンキウナギ、ピラニア、マダコなどの能力を間近で観ることのできるイベントは見逃せません。
民営化に伴う大幅なリニューアルが予定されていますので、現存の展示スタイルを楽しみたい方はお早めにご利用ください!
来館者数ランキング2019番外編
このランキングでは、データの正確性から2018年度(平成30年度)末でJAZAに加盟していた水族館を対象としているので、以下のような大型水族館が対象となっていません。
- 新江ノ島水族館(神奈川県):過去実績約180万人(2016年度)
- うみの杜水族館(宮城県) :毎年約100万人(報道)
そのため、実際にはトップ10の順位も少し違った結果になっている可能性があります。
平成30年度における水族館の来館者数
この年度の水族館の来館者数全体の動きについて若干ご紹介します。
平成29年度と比べて、平成30年度には2つの水族館(平成29年度実績で合計約40万人)が今回の調査対象から外れています。
一方で、平成30年度から新たに約100万人の規模の水族館が対象に入りました
さらに、平成29年度にはリニューアル中だった大型水族館が平成30年度にオープンしました。
これらが主な原因となって、ランキング10位までの水族館のほとんどが来館者数を減らしたにも関わらず、水族館全体としては来館者数は増加しました。
なお、その他の水族館については、基本的に増減率は10%程度となっています。
過去2年間の実績を踏まえても、水族館の来館者数は毎年大きく順位を入れ替えるような構造にはなっていないと言えそうです。
まとめ
今年も来館者数の順位はあまり大きく変化しませんでしたが、新たに大洗水族館がランクインしました。
大規模なリニューアルを伴わずにトップ10の入れ替えが発生した点はこれまでと異なる傾向ですね。
なお、毎年のことですが、「来館者の数」は周辺の人口や観光地としての立地、広告などの影響も大きいため、「良い」水族館を表すわけではありません。
来館者の数も一つのきっかけとしながら、ぜひあなたにとって一番の水族館を探してみてくださいね!
過去のランキングは↓をご覧ください!
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