富士湧水の里水族館「森の中の水族館。」の見どころを徹底解説!|レビュー・お土産・アクセス




富士山のほど近く、山中湖と河口湖の中間くらいの位置にある富士湧水の里水族館(以下、「湧水の里水族館」とします)。

木々に囲まれているため水族館から富士山の姿はよく見えませんが、その名の通り、富士の透明度が高い「湧水」を使った淡水魚専門の水族館です。

また、こうした立地環境から「森の中の水族館。」という名称も謳っており、展示の中でもその魅力が活かされています。

それでは早速湧水の里水族館のご紹介を始めます!

湧水の里水族館の見どころレビューと所要時間

比較的小規模な水族館であるため、所要時間は1時間程度です。たくさんの解説があるため、それらをじっくりと読みながら楽しむ場合には、所要時間は1時間半くらいは過ごすことができます。

湧水の里水族館の概要・基本情報

湧水の里水族館は、建物の周りを「池」で囲われたような構造をしており、外の自然環境をうまく取り込んだ展示があります。

森の緑と、水中の蒼さのコントラストが美しいですね。

雨などが降ると景色は一転し、水面を雨が打つ下を魚たちが悠々と泳ぐ姿も見どころです。

外を眺めながらゆったりできるように、椅子なども置かれています。

また、湧水の里水族館の大きな特徴の一つが、作り込まれた解説の数々です。

簡単な名前や生息地だけの解説と違って、分かりやすい特徴が簡潔に書かれているのでついつい読みふけってしまいます。

展示のつくりも面白く、上流から下流までの流れをテーマにした水槽は、層によって段々になっています。

全体的に足元が木製なのが珍しく、ちょっとした工夫でも自然を感じる感覚が味わえます。

生息する場所によって、ヤマトイワナやニッコウイワナ、ヤマメやアマゴなど魚たちの種類も異なりますので、ガラッと異なるところにも着目してみてくださいね。

大きな水槽も複数あり、それぞれ違った形状をしているので様々な角度から観察を楽しむことができます。

中でも代表的なものが、こちらの大きな二重水槽。

水槽の外側と内側から魚たちをすぐ真横に観ることができますよ。

また、生き物の種類では、淡水魚だけでなく、カエルやサンショウウオ、カメなどの爬虫類や両生類も充実しています。

二階部分では、テーマ性のある特別展や解説が中心となっています。

「ドクターフィッシュ」としてお馴染みのガラ・ルファの体験や顕微鏡タイプの体験もできます。

中には映像を楽しむシアターホールもありますので、より詳しく学びたい方にオススメです。

屋外に出るとまた気持ちの良い景色が広がっていますので、ぜひご利用ください。

なお、この湧水の里水族館は、設立は山梨県ですが、運営は地元の「桔梗屋」という会社が担っています。

お土産などが有名ですが、レストランなども運営していますので見かけた際にはぜひ利用してみてくださいね。

湧水の里水族館のみどころ

さらに、湧水の里水族館の見どころポイントを3つご紹介します。

  • 見どころその1:思わず読み込みたくなる丁寧な解説
  • 見どころその2: 複雑な形状で観察ポイントがたくさんの大水槽
  • 見どころその3:装置の活用や藻の使い方などの工夫が面白い

見どころその1:思わず読み込みたくなる丁寧な解説

湧水の里水族館の展示にはたくさんの解説があり、館内入ってすぐのコーナーから既に情報たっぷりです。

大切な絶滅危惧に関する情報の他にも、ドジョウとホトケドジョウとの違いなどのちょっとマニアックな情報も魅力です。

「岸辺の魚」を紹介する少し変わった形状の水槽は、あまり解説が多めではないように見えますが、、

しっかりとポスターのような形で詳しく説明が書かれていました。

富士山の近くで海外からのお客さんも多いからか、英語での表記も散見されます。

小さな水槽でも一つひとつに解説があるので、じっくりと読み込みたくなります。

こうした丁寧な説明は、企画展などでも学びの多い展示に繋がっています。

その時によって内容が異なる企画展が行われますが、ここではその一例をご紹介します。

例えば、危険な生き物に関する展示で紹介されていたこのブラックタライロン。

危険な理由は、見た目の通り「鋭い歯」です。

しかし、中にはグッピーのような、あまり危険と感じないような魚もいます。

解説を読むと、ペットとして身近なグッピーが日本の川で捨てられ、いわゆる外来種問題としての「危険」がある生き物であることが分かります。

また、こちらのソウギョという魚。

構わず水草を食べてしまうことが、希少性のある植物を失う危険に繋がるようです。

企画展は時期によってその内容が変わりますが、どれも湧水の里水族館らしさのある解説が楽しめますので、ぜひテーマが変わるごとにお越しください!

他にも、人によってはこうした水産業との関係も気になるかもしれません。

ニジマスやホンモロコなど、養殖魚として人気がある「美味しい」情報も紹介されています。

さらに、山梨県という土地柄、非常に大切な展示がこのミヤイリガイをめぐる歴史です。

Wikipediaに詳細な経過が書かれたことでインターネットなどでも話題になったことから、県外の方でも一定の認知のあるこのお話ですが、川の生き物とも深い関係のある原因不明の地域病との長い闘いが詳細に描かれています。

このお話の主人公となったのがこちらのミヤイリガイ。

こんな小さな生き物が、たくさんの命を奪う原因になったと思うと考えさせられますし、長らく原因不明だったことがより実感されます。

なお、富士山麓ということで、水族館の名称の由来にもなっている「湧水」に関する紹介などもあるので、ぜひしっかり観ていってくださいね。

見どころその2: 複雑な形状で観察ポイントがたくさんの大水槽

湧水の里水族館には、中央部分に大きな水槽があります。

しかしこの水槽、一般的な「大水槽」と違って複雑な形状をしています。

大きさに対する奥行きの短さからは、どちらか言うと「壁」のようなつくりをしており、薄いドーナッツ状とも言えるかもしれません。

そのため、内側から見るとこのような光景が観られます。

さらに水槽の中の魚たちをよく覗くと、同じ方向を向いて止まっているようにも見えますね。

これは、水槽の中に水の流れがあり、それとは反対方向に泳ぐため、まるで止まっているように見えるようです。

ここにも解説がありますのでぜひ読んでみてくださいね。

また、内側は高低差があり、意外と歩くスペースが多いです。

見る場所によっても違った印象を受けることもありますので、色々な角度から楽しんで頂けると思います。

高い位置からは、この水槽が「二重」であることがより分かりやすく見られます。

一部の箇所では下から覗くこともできますよ。

こちらの水槽では、ニジマスやカワマス、アマゴにヤマメなど、「マス」の仲間がたくさんいますので、その違いなどにもご注目ください!

なお、二階には「水中カメラ」があり、この二重水槽を水中から覗くこともできてしまいますので、利用可能な時にはぜひ試してみてくださいね。

見どころその3:装置の活用や藻の使い方などの工夫が面白い

解説や水槽の面白さ以外にも、展示を盛り上げる装飾にも魅力がたくさんあります。

例えば、カヤネズミの展示では、夜行性でも昼間に活動している様子が見られるよう、赤いライトを使って夜の環境を再現しています。

私たちの目からは明るく見えますが、カヤネズミにとっては暗い夜の世界に見えているんですね。

また明るく開放的なガラスからは、周辺の自然と一体になった美しい景色が観られます。

まさに自然の一部がそのまま景色として生かされているので、変わりやすい山の天候の変化が「展示」の変化として楽しめます。

また、自然の力だけでなく、機械を使ったコーナーもあります。

このマイクロアクアリウムコーナーでは、肉眼では見えないような小さな生き物の様子を顕微鏡で覗くことができます。

モニターに映し出されるので、複数で楽しむ場合にも楽しさをシェアすることができます。

さらに、水槽の中の装飾にも特徴があります。

湧水の里水族館は、こうした苔・藻がとても上手に生かされています。

下手をすると「汚い」印象を与えかねないですが、濃い緑色が展示の魅力を引き立てているように感じられます。

苔や藻をエサにするヒガシシマドジョウが、いそいそと口を動かす姿もとても魅力的です。

こうした「緑の演出」は管内の至る所で観られます。

基本的には丈が短いですが、プロトプテルス・エチオピクスの水槽ではゆらゆらとした様子が。

ギギの水槽では、もやもやとした様子がまた違った面白さとなっていました。

細かなこだわりの光る湧水の里水族館では、ぜひこうした水槽を飾る要素にも注目してみてください!

湧水の里水族館のグッズとお土産

湧水の里水族館のギフトショップは、建物に入ってすぐ、入口の手前にあります。

あまり広いスペースではないため、商品の種類はそれほど多くありませんが、よくある商品とは一味違った商品がありますのでぜひご覧ください。

湧水の里水族館のレストラン

湧水の里水族館には、併設する飲食店・レストランがありません。

周辺にもあまり飲食店・レストランはありませんが、最寄り駅の「富士山駅」は観光スポットの拠点ですので、食事の計画を立てる際にはご活用ください。

湧水の里水族館の入館料とお得な割引情報

湧水の里水族館の入館料金は下記の通りとなっています。

  • 大人(高校生以上):420
  • 小学生・中学生  :200
  • 幼児(未就学児) :無料

小学生・中学生については、毎週土曜日は無料で利用することができます!

その他、各種割引については以下をご参照ください。

(1)年間パスポート

湧水の里水族館では、いわゆる「年間パスポート」はありませんが、「年間利用」というチケットがあります。

  • 大人(高校生以上):1,260
  • 小学生・中学生  :630

それぞれ3回分程度の料金となっています。

たくさん利用される方はぜひご活用ください。

(2)団体割引

20名以上での利用の場合、団体割引があります。

  • 大人(高校生以上):420→340円(80円引き)
  • 小学生・中学生  :200→170円(30円引き)

(3)障害者等割引

「障がい者手帳」などをお持ちの場合、無料で利用ができます。

介護の方も1名まで無料で利用することができます。

 

なお、減額・免除を受ける場合には、利用する日の前日までに「許可申請書」のコピーを水族館に送付し、当日は原紙を窓口に提出する必要があります。

詳しくは公式サイトから受付まで問い合わせてご確認ください!

湧水の里水族館の営業時間と休館日

湧水の里水族館の基本的な営業時間は900分〜1700ですが、以下の通り夏休みシーズンには少し閉館時間が延長されます。

  • 秋冬春(10月~6月)  900分〜1700
  • 夏(7月~9月)   :900分〜1800

また、休館日は毎週火曜日となっています。

火曜日が祝日の場合には原則として翌日が休館となります。

なお、年末年始は休館になりますので、お出かけの際には、念のため事前に公式サイトなどを確認することをオススメします。

公共交通機関でお出かけの場合、電車の最寄り駅は「富士山駅」で、そこからはバスを利用することができます。

最寄りのバス亭は「さかな公園」ですが、建物が見えないくらいの位置にポツンと道路沿いにあり、バスの行程もやや複雑ですので、よく調べてからお出かけされることをオススメします!

まとめ

豊かな自然を景色に取り込んだ演出が魅力的な湧水の里水族館。

丁寧な解説や展示の工夫で学びが多いのも特徴的です。

ゆったりとした落ち着いた雰囲気で水族館を楽しみたい方に特におすすめです!

なお、すぐ隣には「森の学習館」という体験学習施設もありますので、ぜひ併せてお楽しみください。

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