岡山県と香川県を結ぶ瀬戸大橋からほど近く、香川県の玄関口とも言える場所に2020年にオープンした四国水族館。
四国の名を冠する通り、香川県というよりは「四国」を意識した瀬戸内海や太平洋をテーマにしている展示が印象的です。
そんな四国水族館の見どころをご紹介します!
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四国水族館の見どころレビューと所要時間
館内はゆったり広めに作られており、小型水槽も多いため所要時間は1時間~1時間半程度です。手書きの素敵な解説パネルも充実しているため、じっくりと読みながら進む場合には、所要時間は2時間ほど想定しておくことをオススメします!
四国水族館は、主に以下のような見どころがあります。
- 見どころその1:生き物の魅力を飾る絵画のような水槽演出
- 見どころその2:瀬戸内を背景にしたマダライルカのショーパフォーマンス
- 見どころその3:ペンギンやアシカが泳ぐ水游ゾーン
見どころその1:生き物の魅力を飾る絵画のような水槽演出
四国水族館には魚類を中心に様々な生き物が展示されていますが、その魅せ方に特徴があります。
それは、単に壁に水槽を埋め込むのではなく、間接照明や色使いなどのデザイン性を重視して展示空間全体の雰囲気づくりがされています。
装飾を見ていると、まるで絵画が並ぶ美術館のようですね。
水槽の形も様々で、ゆったりとした通路の広さも嬉しいです。
そんな通路を歩いていると、こうしたパネルに多く出会うことができます。
生き物の魅力をもっと知ってほしいという想いから、飼育を担当するスタッフの方などが自ら手書きで描いています。
日々接する生き物たちだからこそ伝えられる魅力が表れていますね。
イラストだけでなく、解説が多く書かれたものもたくさんありますので、ぜひじっくり読んで頂きたいです。
もちろん装飾は通路や空間ばかりではありません。
水槽の中にある岩は、本物を使うと重さや劣化など様々な不便があるため、水族館では「擬岩」と呼ばれる装飾が用いられることが一般的です。
この擬岩をどのような形にするか、どう配置するか、などは展示の魅力を左右する非常に大切なデザインとなります。
こうした擬岩を上手に活用することで、まるで海中に咲くお花畑が再現されたような美しい見た目の展示などを楽しむことができます。
中には、ミクロの世界にも着目し、サンゴやイソギンチャクなどあまり注目されにくい生き物の展示にも工夫がされています。
美しい展示といえば、水族館で人気の高いクラゲたち。
四国水族館では、ミズクラゲやカミクラゲなど、違った形態の複数種類のクラゲが展示されています。
ここまで小型水槽を中心にご紹介しましたが、大きな水槽も見どころです。
迫力ある「綿津見の景」の大水槽では、瀬戸内海で馴染みのある魚たちが数多く展示されています。
カワハギやマダコなど、食卓でもよく見かける生き物もたくさん見かけます。
特に瀬戸内海の自然環境を意識した「瀬戸内ゾーン」では、波打ち際のアマモの隙間で生活するハオコゼなど、生き物の周辺環境が果たす役割なども学ぶことができます。
見慣れた生き物からあまり目にしたことのない生き物まで、ぜひこのエリアで瀬戸内海の魅力をたくさん感じていってください!
なお、館内には様々なアートも描かれており、よく見ると迷路にもなっているイラストがありますのでぜひ探してチャレンジしてみてくださいね。
見どころその2:瀬戸内を背景にしたマダライルカのショーパフォーマンス
四国水族館の「海豚プール」では、イルカたちによるショーパフォーマンスを観ることができます。
瀬戸内海を背景に力強くジャンプするイルカの姿は躍動感に溢れています。
大きな特徴の一つが、ここで活躍するイルカたちの種類です。
多くの水族館ではバンドウイルカやカマイルカといったイルカがお馴染みですが、ここ四国水族館ではマダライルカという種類のイルカがパフォーマンスを行っています。
腹部をよく見て頂くと、マダラ模様が見えますね。
種類が違うからといってパフォーマンスの内容が大きく異なるわけではありませんが、ちょっとした仕草などに細かな違いを感じられるかもしれません。
尾びれの力とバランス感覚の良さを活かしたパフォーマンスもあります。
注目の見どころは大ジャンプ!
高く投げられたボールめがけて力強いジャンプが繰り出されます。
いつも同じ演目とは限りませんが、空中でボールをキャッチする姿が見られるかもしれません。
スタッフの動きを注視して間合いをはかったり、ボールの軌道を読んでタイミングを合わせたりなど、様々な能力が合わさることで実現できる大技です。
ここでの体験をきっかけに、マダライルカのことや、イルカの生態などにぜひ興味をもって頂きたいです!
四国水族館でイルカを観察できるのは、実はパフォーマンスの会場となっているスタジアムだけではありません。
イルカたちの水槽プールは壁がアクリルガラスになっている部分があり、これが下の階にある「海豚ホール」から観ることができるんです。
その大きさや細かな動きまで間近に楽しむことができます。
その特徴的なマダラ模様もじっくり観察できますよ。
青い空間の中を仲間同士でゆったりと遊泳している様子を眺めているとリラックスした気分にもなれますので、お見逃し無いようぜひお立ち寄りください。
見どころその3:ペンギンやアシカが泳ぐ水游ゾーン
四国水族館には屋外の展示エリアがあります。
「水游ゾーン」と呼ばれる場所では、カリフォルニアアシカがプールの中を右へ左へと泳いだり、水面から顔を出す姿を観ることができます。
水中では器用に身体を色々な方向に回転させる様子などが観られます。
角度を変えると、水面での様子をすぐ近くで観ることもできますよ。
また、その隣で飼育・展示されているのがペンギンたちです。
ケープペンギンという種類のペンギンで、こちらも陸地や水中での姿を色々な角度から観ることができます。
水中を進むペンギンたちは素早く、スイスイと泳ぐ姿は見ていて気持ちが良いですね。
陸地の様子は隔てるガラスの無い状態で間近に眺めることができます。
地面に開けられた穴から覗くと、ペンギンたちの姿をすぐ近くで下から見上げるように観ることができますので、お子様だけでなく、大人にもぜひ楽しんで頂きたい見どころとなっています!
四国水族館のここがスゴイ!おすすめ注目ポイント!
(1) 見上げて楽しむ渦潮とサメ
四国水族館のある香川県の有名な観光スポットに「鳴門の渦潮」があります。
これは紀伊水道と瀬戸内海との干満の差によって発生するもので、世界的にも大きな規模の渦潮であると言われています。
地域が誇るそんな自然現象をモチーフにした展示がこの「渦潮の景」です。
うねるような渦潮が発生しているわけではないのですが、水面近くに水流を発生させることで渦潮を水中から見上げるような変わった展示になっています。
渦潮の中では水流に揉まれて魚たちが揺られる様子が観られます。
ここにいるのはブリやカンパチといった、瀬戸内海でも漁獲される食卓でお馴染みの魚たちです。
水流の中でどのように泳いでいるか、ぜひじっくり観察頂きたいです。
また、四国水族館にはもう一つ、見上げて楽しむ水槽があります。
それがこの「神無月の景」です。
色のついた間接照明がややSFチックな雰囲気を醸し出しているこの部屋では、頭上に水槽があり、そこではハンマーのような頭の形が特徴的なハンマーヘッドシャーク(アカシュモクザメ)が泳いでいます。
シルエットのような形で浮かび上がる様子は他に無い珍しい展示となっています。
この照明の色は時間によって変化し、例えばさきほどご覧頂いた部屋の照明と同じ緑色だとこのように見えます。
紫色になると、これも夜の海のような妖しげな雰囲気が幻想的です。
ソファもあり、上を眺めながらゆっくりすることができますので、ぜひ少し変わった展示体験をゆっくりと味わってみてください。
(2)清流で学ぶ四国の河川とコツメカワウソ
館内の至る所で瀬戸内海など地元の海をモチーフにした展示が観られる四国水族館。
屋外の「淡水ゾーン」では、四国の河川をテーマにした美しい展示が並びます。
自然に近い見た目が再現されており、特に水槽に激しく流れ込む滝は迫力があります。
水槽内は非常に綺麗に保たれており、生き物の姿を鮮明に観ることができるのも特徴的です。
「渓流の景」でカワムツなどが泳ぎ回る様子などを見ると、河川に生息する淡水魚などの魅力に改めて気付かされます。
水草などのレイアウトも工夫されており、水槽ごとに違った表情を見せてくれます。
例えばこの「水瓶の景」では、ヤリタナゴという魚が飼育・展示されています。
ヤリタナゴは自然界での生息数が減少しており、絶滅も危ぶまれるような魚です。
水族館ではこうした希少な生き物を保護・繁殖することも重要な役割であり、展示の魅力を通じて私たちに自然や生き物を守ることの大切さにも気付かせてくれますね。
最後に、このエリアにはコツメカワウソの展示があります。
日本にはかつてニホンカワウソが生息していましたが、乱獲や生息環境の縮小などにより絶滅してしまったと言われています。
そのニホンカワウソが最後に分布していたのが四国地域とされており、かつての景色の再現から自然や生き物の大切さを伝えたい、という目的で、種類は異なりますがコツメカワウソの展示が始まりました。
水中を素早く泳ぎ回る様子からは、とてもエネルギッシュな生命力を感じられます。
二頭のコツメカワウソがじゃれ合う様子は、目で追うことも難しいほど激しい動きです。
可愛らしい見た目だけでなく、コツメカワウソの運動量やスピードから命ある生き物の魅力をぜひ間近で体感し、カワウソの仲間に会えなくなってしまったような悲劇を繰り返さないよう、自然環境の大切さなどを思い出すきっかけにして頂きたいです。
四国水族館のグッズとお土産
四国水族館のギフトショップは、出口すぐのところにあります。
店内は撮影禁止となっていますが、覗ける範囲でも、マスコットキャラクター「しゅこくん」をはじめとしたぬいぐるみがたくさんあります。
水族館ならではのTシャツや、ヘアピン・ガラスヘアゴムなど、大人でも日常使いできるようなグッズが充実しています。
四国水族館のロゴが入ったオリジナルのメモ帳やクリアファイルなどは、デザインがオシャレでつい使いたくなります。
色々な水族館とのコラボが有名な「クルトガシャープペン」は、四国水族館にもオリジナル商品があります。
あまり多くの水族館では見られないマダライルカをモチーフにして、四国水族館の名前が印字された素敵な商品となっています。
ぜひギフトショップであなたのお気に入りの商品に出会ってください!
四国水族館のレストラン・飲食店
四国水族館には、しっかり食事ができるレストランと、軽食を楽しめるお店とがそれぞれ存在します。
(1)レストラン「キッチンせとうち」
レストランは、さきほどご紹介したコツメカワウソの展示のすぐ近く、二階部分にあたる場所にあります。
入口で食券を買い、自由な席を選ぶスタイルで、スムーズに利用できるのも嬉しいです。
店内は広く、たくさんの席が用意されています。
香川県と言えばさぬきうどん、ここキッチンせとうちでも、うどんのメニューが多数あります。
また、香川県はオリーブの生産も盛んで、オリーブオイルの搾りかすを有効利用するために牛の餌として与えた「オリーブ牛」が名産となっています。
そこでオススメなのが、オリーブ牛をたっぷり乗せたうどんのメニューです。
セットのメニューもあり、食べ応えありますのでぜひお試しください。
なお、テラス席もありますので、暖かくて晴れた日には外で食べるのも良いですね。
(2)軽食コーナー「オリーブ」
軽食コーナーは、ペンギン展示の奥、また、キッチンせとうちの近くにある階段を降りてすぐ、一階部分にあたる場所にあります。
地元の宇多津塩を使った唐揚げや各種ドリンクなどと並んで、目玉商品が「シャークバーガー」です!
サメの肉を使ったフィッシュバーガーで、白身魚のような味わいを楽しむことができます。
まだ食べたことがない、という方はぜひこの機会にサメ肉をお試しください!
なお、サメ肉だけでなく、牛肉を使ったハンバーガーもありますのでご安心ください。
四国水族館の入館料とお得な割引情報
四国水族館の入館料金は下記の通りとなっています。
- 大人(高校生・16歳以上):2,200円
- 子供(小・中学生) :1,200円
- 幼児(3歳以上) :600円
- 3歳未満 :無料
(1)団体割引
基本となる割引として、20人以上の場合には人数に応じて団体割引があります。
- 大人(高校生・16歳以上):2,200円→1,980円(220円引き)
- 子供(小・中学生) :1,200円→1,080円(120円引き)
- 幼児(3歳以上) :600円→540円(60円引き)
他の割引制度との併用はできず、カメラマンなど業務として随行する者は一般の入館料が必要です。
また、学校での利用の場合にはさらにお得な割引があります。
対象となる「学校」には、保育園や認定こども園は含まれませんのでご注意ください。
- 大人(高校生・16歳以上):2,200円→1,540円(660円引き)
- 子供(小・中学生) :1,200円→840円(360円引き)
- 幼児(3歳以上) :600円→420円(180円引き)
こちらも一般の団体割引と同様に、他の割引制度との併用はできず、カメラマンなど業務として随行する者は一般の入館料が必要です。
公式サイトで団体受付の連絡先が記載されていますので、事前に注意書きなどを確認してお申し込みください。
※上段の公式サイトのリンクより「一般団体のお客さま」をクリックしてください
(2)障害者等割引
身体障害者手帳、精神障害者保健福祉手帳、療育手帳をお持ちの場合には割引となる割引があります。
ご本人だけでなく介助者1名も割引の対象となります。
- 大人(高校生・16歳以上):2,200円→1,100円(1100円引き)
- 子供(小・中学生) :1,200円→600円(600円引き)
- 幼児(3歳以上) :600円→300円(300円引き)
窓口では、上記の各種手帳、もしくはミライロIDの提示が必要です。
四国水族館の営業時間と休館日
四国水族館の営業時間は9時00分〜18時00分です。
ゴールデンウィーク及び夏休み期間には特別夜間開館で9時00分〜21時00分までの営業となります。
いずれも閉館時間の30分前には入館できなくなるため、閉館直前にならないよう、入館チケットの購入はお早めにするようご注意くださいね。
また、年末年始を含めて年中無休で営業しています。
特別な営業時間は年度によって異なる場合や、冬にはメンテナンスのために休館する場合があるため(2022年は2月1及び2日)、訪問の際には公式サイトをチェックすることをオススメします!
まとめ
広く四国をテーマにしながら、装飾やイラストなども含めてデザイン性を意識した展示が多く見られる四国水族館。
他の水族館ではあまり見かけないマダライルカのパフォーマンスや泳ぐ様子をゆっくり観られるところも見どころの一つです。
展示のテーマやレストランなど、様々な観点から四国の、香川の魅力を楽しめる四国水族館にぜひお越しください!
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