広島の新たな水族館として2017年に登場したマリホ水族館。
変わった名前をしていますが、これはショッピングや食事を楽しむことができる商業施設“マリーナホップ”の中にあることから由来しています。
比較的小さく、屋内で完結している展示エリアは、美しさを際立たせる工夫がたくさんされており、現代型の水族館を象徴するような内容となっています。
そんな広島の新名所、マリホ水族館の魅力をたっぷりご紹介します!
Contents
マリホ水族館の見どころレビューと所要時間
マリホ水族館は、商業施設内にあってそれほど広くないため、混雑がない平日などには、所要時間は40分程度もあれば全て回ることができるかもしれません。
ただし、一つひとつの展示に工夫がされており、生き物の様子をじっくり観察しながら進む場合には、1時間以上でも楽しむことができます。
また、休日の混雑時にも、所要時間は1時間ほど想定しておくことをオススメします。
マリホ水族館は、主に以下のような見どころがあります。
- 工夫された装飾で演出される美しい水槽
- 暗闇にクラゲが漂う癒し空間
- 自然を生き抜く技がたっぷり!変わった姿は海の知恵
見どころその1:工夫された装飾で演出される美しい水槽
マリホ水族館の館内は、テーマごとに7つのエリアに分かれています。
その中で、特に目立つメイン水槽がこちらの「ラグーン水槽」です。
目の前いっぱいに鮮やかな魚たちが広がる様子は壮観です!
限られたスペースですが、どこまでも奥行きが続くように見える海底や塗装の工夫などにより、まるで海に潜ったような感覚を味わえます。
ラグーンの中では、モコモコとした身体が魅力的なトラフザメや、
まるで大空を羽ばたくようなトビエイなど、生き生きとした魚たちの姿を落ち着いた雰囲気の中でゆったりと楽しむことができます。
中には、分厚い唇が印象的なナポレオンフィッシュも。
ナポレオンフィッシュは、大きくなるとかなり見た目も変わるので、ぜひ何度も訪れてその成長にもご注目ください!
また、瀬戸内海の生き物を展示するこのコーナーでは、キラキラと輝く魚の群が。
これはカタクチイワシの群れで、大きな一つのうねりもダイナミックですが、近づいて観た時に感じる一匹ごとのエネルギッシュな泳ぎもぜひご注目頂きたい見どころです。
浅くて流れの激しい瀬戸内海の岩場の風景が、その美しさを引き立てています。
さらに、見た目にも装飾の作り込みがハッキリと感じられるのが、この熱帯雨林をテーマにした展示のような水槽の数々。
様々な種類の水草の間から見える鮮やかで小さな魚たちが魅力的です。
熱帯雨林は、明るい緑の水槽だけでなく、ジャングルのような複雑な装飾の水槽も。
ここにいるのが、ジーベンロックナガクビガメ!
長い首がクネクネと動く姿がとっても魅力的なので、お見逃しないようにぜひチェックしてくださいね。
また、季節によってはこのような花をあしらった展示も。
この時は、美しいフジの花を背景に、ハナゴイの鮮やかな色が映えていました。
様々な工夫によって華やかに彩られた水槽の数々をぜひお楽しみください!
見どころその2:暗闇にクラゲが漂う癒し空間
暗くて落ち着いた雰囲気の続くマリホ水族館の中でも、特に暗闇の効果がよく発揮されているのがクラゲの展示です。
「たゆたうクラゲのホール」で名付けられたこのエリアでは、大小様々な種類のクラゲを観ることができます。
多くの水族館でお馴染みのミズクラゲも、青く美しい背景の中で一層魅力的に見えます。
近くで観ると、ふわふわとした触手が静かな雰囲気に馴染んでいます。
このミズクラゲ、マリホ水族館での繁殖も行われています。
小さなミズクラゲが段々と成長していく過程も見どころの一つです。
そのほかにも、長い触手がゆらゆらと綺麗なアカクラゲや、
同じく触手が特徴的で色合いも複雑なパシフィックシーネットルも。
さらには、短い触手にカラフルな姿が印象的なハナガサクラゲなど、クラゲの種類も実に様々です。
ここまでは触手のある「刺胞動物」と呼ばれるタイプのクラゲでしたが、このカブトクラゲのように、「有櫛動物」というタイプのクラゲもいます。
クラゲと一言で言っても実に様々な種類がいます。
癒しの効果だけでなく、ぜひクラゲのことを学ぶきっかけにもしてください(^ ^)
見どころその3:自然を生き抜く技がたっぷり!変わった姿は海の知恵
さまざま姿をしている生き物たち。
その姿形には、自然界を生き抜くための知恵や仕掛けが詰まっています。
例えば、マリホ水族館で水槽を眺めてみると、こんなヒゲの生えた魚が密集して泳ぐ姿が目に入ります。
これは、ゴンズイというナマズの仲間で、集団行動をして捕食者を警戒したり惑わせたりします。
「ゴンズイ玉」なんて面白い名前がついていますので、ぜひ見つけてくださいね!
また、一見すると特に変わったところも無く綺麗な姿をしたこのキュウセン。
実際に観る機会はなかなか無いと思いますが、砂に潜って眠る習性があります。
これも敵の多い自然界における知恵の一つですね。
他にも、全身が針で覆われる、お馴染みのハリセンボンや、
「海の忍者」と呼ばれるほど自由自在に身を潜めることのできるタコなど、多種多様な「技」を持った生き物たちに出会えます。
また、隠れる技と言えばこの「擬態」も有名ですね。
水槽に転がる石のようにしか見えないカエルアンコウをぜひ探してみてください!
マリホ水族館のここがスゴイ!おすすめ注目ポイント!
(1)色鮮やかなシャコにカラフルウツボ、小型水槽も魅力が凝縮!
マリホ水族館では、大型の水槽だけで無く、小さな水槽が並ぶコーナーがあります。
水槽の中の生き物は不定期に替わりますが、生き物との距離が近いので、綺麗な模様や不思議な形をじっくりと眺めることができます。
例えばこれはショウグンエビ。
白い水玉も個性的ですが、トゲのように生えている見慣れない白い毛が目を引きます。
こちらの左側にある木の枝が集まったようなのは、パイプウニ。
ウニと言えば痛そうな細いトゲのイメージですが、まさにパイプのような太いトゲが意外な姿です。
さらに、いればぜひ観て頂きたいのがこちらのモンハナシャコ。
美しい虹色の身体が実に見事ですが、キョロキョロと動く眼にもぜひご注目ください。
物陰に隠れてしまうことも多いので、正面から観ることができたらラッキーです!
また、別のコーナーでも個体に注目した展示が楽しめます。
同じく色合いの美しさが特徴的なのが、こちらのハナヒゲウツボ。
ウツボといえば怖い顔をして茶色っぽいイメージが強いと思いますが、こんな種類の仲間もいるんです。
さらに、今や日本全国で水族館の人気者となったチンアナゴも、こんな迫力あるシーンが観られるかも。
普段はゆらゆらと大人しいイメージもあるかもしれませんが、縄張り争いなどの際には意外と怒った表情をしています。
怒った様子も可愛い、なんて声も聞こえますが、ぜひ動く様子も観に来てくださいね(^ ^)
(2)水流を感じる仕掛けで、広島の渓流も迫力満点!
マリホ水族館ならではの注目ポイントの一つに、水流を感じる仕掛けがあります。
例えば、入口に入ってすぐにある、こちらのサンゴ礁の海を表現した水槽。
空気の泡が渦のようになっている部分があります。
ここに流れの速い水流が作られており、生き物たちが水流の影響を受けて色々な動きが観られます。
特に、イソギンチャクが水流で揺らめく様子は分かりやすいので、ぜひご注目ください!
こうした仕掛けを全面的に観られるのが、ラグーン水槽の先にある「うねる渓流の森」のゾーンです。
広島の渓流をイメージした展示となっており、激しい水の流れに目が奪われます。
そんな激流の中をよく観ると、ゴギやアマゴといった川の魚たちの姿が。
厳しい環境の中でたくましく生きる生き物たちのパワーを感じることができます。
なお、マリホ水族館では天然記念物であるゴギの繁殖などにもチャレンジしています。
生き物たちのために自然環境や研究などに取り組む水族館の挑戦にもぜひご注目ください。
マリホ水族館のグッズとお土産
マリホ水族館には、出口にギフトショップがあります。
一見こじんまりとしたこのギフトショップは、 「マリーナホップ」内にあるコンビニの一部が水族館のギフトショップになっているというちょっと珍しい構造をしています。
そのため、コンビニ側の棚には一般的なお土産商品や軽食・飲料などの日用品が取り揃えられていますが、その奥には水族館関係の商品がたくさんあります。
水族館グッズの棚には、小さくて持ち帰りに便利なキーホルダーや、つい触れたくなるような可愛いぬいぐるみなど、定番の商品がいっぱいです。
また、オリジナルのパッケージが目立つこちらのお菓子は、広島名物もみじ饅頭のような食感のカスタードクリームのお饅頭や、魚の形をしたサブレなど、お土産にぴったりな商品となっています。
その他の特徴として、食器類が充実しており、魚の形をしたガラストレイやプレート、海の生き物のイラストが描かれたスプーンなど、おしゃれな商品でいっぱいです。
さらに、輸入雑貨のコーナーもあり、こちらでも海の生き物をテーマにした他の水族館ではあまり見ないようなセンスが光る商品が並んでいます。
商品は随時入れ替えられますが、水族館の思い出になるお土産にきっと出会えますので、ぜひお立ち寄り下さい!
マリホ水族館の飲食店・レストラン
マリホ水族館自体にはレストランは併設されていません。
しかし、マリホ水族館は様々なお店が立ち並ぶショッピングモールの一つであり、周りには飲食店がたくさんあります。
マリホ水族館のすぐ近くにはバイキングが楽しめるレストランや、海鮮からハンバーグまで色々なメニューが楽しめるレストランなど、様々な飲食店があります。
また、軽食だけでも十分に利用できるカフェなどもあります。
その時々のニーズに合わせてお好きなお店がたくさん選べますので、飲食については特段に心配する必要はありません(^ ^)
マリホ水族館の入館料とお得な割引情報
マリホ水族館の入館料金は下記の通りとなっています。
- シニア(65歳以上):800円
- 大人(18歳以上):950円
- 子供(小・中学生、18歳未満の高校生):500円
- 幼児(3歳以上):300円
- 3歳未満:無料
なお、少しややこしいですが、上記を基本に以下のようなルールがありますのでご注意ください。
- 18歳以上の高校生:950円
- 小学校入学前の6歳:300円
また、基本となる割引として、以下のような団体割引や福祉割引などが用意されています。
(1)団体割引
基本となる割引として、10名以上の場合には団体割引で以下の料金となります。
- シニア(65歳以上):700円
- 大人(18歳以上):850円
- 子供(小・中学生、高校生):400円
- 幼児(3歳以上):200円
(2)障害者等割引
身体障害者手帳、精神障害者保健福祉手帳、療育手帳をお持ちの場合、介護者1名と共に入館料が半額になります。
マリホ水族館の営業時間
マリホ水族館の基本的な営業時間は、以下の通りです。
- 4〜11月:10時00分〜20時00分
- 12〜3月:10時00分〜17時00分
また、金・土・日の営業時間は、10時00分〜20時00分となっています。
4〜11月の17時00分以降は「ナイトアクアリウム」として、昼とは違った姿が楽しめますので、ぜひ併せてご利用ください。
ちょっと複雑なので表にまとめるとこんな感じです。
時期 | 曜日 | 10時00分〜17時00分 | 17時00分〜20時00分 |
4〜11月 | 平日 | 通常営業 | ナイトアクアリウム |
休日 | 通常営業 | ナイトアクアリウム | |
12〜3月 | 平日 | 通常営業 | 閉館 |
休日 | 通常営業 | 通常営業 |
いずれも、閉館時間の15分前には入館できなくなりますのでご注意ください。
なお、閉館日については、マリホ水族館を含む商業エリア「マリーナホップ」の休みと連動する形になっています。
マリーナホップでは、「1〜3、6、9、12月」の各月のうち、どこかの火曜日を基本に、年間で合計6日の休館日があります。
ただし、2019年には11月が休みになっているなど、年度によっても異なりますので、お出かけの際にはマリーナホップの休館情報を必ずご確認ください。
http://www.marinahop.com/index.html
せっかく行ったのに営業していないと残念ですので、具体的な日程を踏まえて事前に公式サイトを確認することをオススメします。
マリホ水族館のアクセスと駐車場
マリホ水族館は、広島湾に接する湾岸エリアにあります。
以下の方法でのアクセスをご紹介します。
(1)電車の場合
距離だけを考えると、最寄駅は「江波駅」となりますが、4km近くあるため歩いて行くにはちょっと遠すぎると思われます。
レンタカーや自家用車を使用しない場合、基本的には広島駅方面から向かうことになりますが、バスを利用するのが便利です。
広島駅前から「広電バス」が出ており、その3号線に「マリーナホップ」行きがあります。
バスで40分くらいかかりますので、時間のスケジュールには十分に気をつけてくださいね。
(2)車の場合
マリホ水族館までの道は、あまり大きな幹線道路がなく、いくつもの橋を越える必要があるため、少し複雑かもしれません。
広島駅を起点にすると、駅前通りを進み、途中から262号線に入るルートが最短です。
分かりやすさを重視した場合、「国泰寺」の信号で2号線に入って市役所方面へ向かい、「広島スタジアム入口」の信号で左折すると、あとは真っ直ぐ向かうことができます。
また、東西各方面からのアクセスは以下の通りです。
- 兵庫・岡山や福山方面からお越しの場合:山陽自動車道で仁保ジャンクションまで進み、そこから3号線をひたすら西へ向かう
- 福岡・山口や宮島方面からの場合:山陽自動車道・西広島バイパスを経由して、3号線を東へ向かう
近づいてきた際には、「マリーナホップ」を目指してくださいね!
マリーナホップとは
マリホ水族館のあるマリーナホップは、様々なお店が密集する商業エリアです。
そのため、ブティックやインテリアなど、いわゆる観光だけでなく日常のアイテムも手に入るお店がたくさんあります!
さらに、湾岸エリアということで、海が見えることはもちろん、停泊するヨットや船などを眺める楽しさもあります。
一方で、遊びの要素も色々で、まるで遊園地のような設備も色々!
小さなお子様連れのファミリーでもたっぷり楽しむことができます。
なお、世界遺産となっている厳島神社のある宮島までも高速船で繋がっていますので、広島をたっぷり満喫するなら、ぜひ併せてご検討くださいね。
宮島にある宮島水族館については、こちらの記事も参考にしてください(^ ^)
まとめ
商業施設の一部として限られたスペースながらも、大きな水槽から小さな水槽まで、生き物や装飾など様々な仕掛けが楽しめるマリホ水族館。
水流の演出によって、リアルな広島の渓流を間近に観ることができます。
ゆったりとした時間を過ごすのにも、様々な姿形の生き物たちをじっくり眺めるのにも、様々な使い方でお楽しみください!
確か過去2回「水族館汁」(館内にある「瀬戸内水槽」で展示する7種類の生き物と同じ種類の魚介を仕入れ、調理して先着1,000名に無料で振る舞う)という催しをやってます