日本を代表する中華街の一つである横浜中華街に2022年に新たに誕生した「横浜開運水族館フォーチュンアクアリウム(以下、フォーチュンアクアリウム)」。
かつてこの場所にあった「ヨコハマおもしろ水族館」の原型を残しつつ、全く新しいコンセプトの水族館となっています。
それでは早速、フォーチュンアクアリウムのご紹介を始めます!
Contents
フォーチュンアクアリウムの見どころレビューと所要時間
比較的小規模な水族館であるため、所要時間は40分程度です。後ほど詳しくご紹介する「おみくじ」をじっくりと楽しんだり、写真などを撮りながらゆったりと楽しんだりする場合には、1時間以上の所要時間になります。
フォーチュンアクアリウムの概要・基本情報
フォーチュンアクアリウムは、商業ビルの一角に設けられた水族館のため、それほど大きな水族館ではありません。
しかし、単純に壁に水槽が並んでいるだけでなく、デザインなどにもこだわった「世界観」を感じることができます。
照明や装飾もスタイリッシュな展示となっています。
通常の順路だけでなく、通路の裏にも水槽があるのでお見逃しないよう覗いてみてくださいね。
一番奥まで進むと、靴を脱いで進む変わった展示エリアもあります。
ここでは、横浜中華街ならではの雰囲気が感じられる提灯や、お子様が楽しめる滑り台型の水槽など、特徴的な展示が見られます。
他のお客さんも出入りしますが、ソファーに座ってゆっくりとくつろぐこともできます。
個別の水槽は、基本的には1水槽につき1種類の生き物が展示されています。
中には、こうして展示に関する紹介もありますので、ぜひ読んでみてくださいね。
例えば、「日本のクマノミ全員集合!」とある通り、フォーチュンアクアリウムでは日本の周辺で生息しているクマノミの各種類を観ることができます。
イソギンチャクに隠れるハナクマノミは、この淡い色の混ざり合った雰囲気がとても美しいです。
また、常に見られるわけではないですが、産卵・子育ての様子などが観られることもありますので、ぜひ細部までご注目ください。
その他、アルビノアフリカツメガエルというカエルやモヨウタケウツボ(通称ホワイトリベンイール)など、ちょっと珍しい生き物も観られます。
もう一つの特徴としては、金魚の飼育・展示が多いことが挙げられます。
ランチュウとアズマニシキを掛け合わせたエドニシキなど、様々な種類の金魚に出会うことができます。
装飾にこだわった展示なども魅力ですので、ぜひじっくりお楽しみください。
フォーチュンアクアリウムの見どころ
フォーチュンアクアリウムの見どころポイントを3つご紹介します。
- 見どころその1:「運勢」をテーマにした仕掛けが楽しい!
- 見どころその2:生き物の特徴から着想されたメッセージが面白い
- 見どころその3:中華街らしさを感じられる装飾・演出
見どころその1:「運勢」をテーマにした仕掛けが楽しい!
フォーチュンアクアリウムは、「開運水族館」の名称の通り「運勢」をテーマにした仕掛けがたくさんあります。
横浜中華街には占いのお店も多いので、街の雰囲気にも合ったコンテンツとなっています。
何よりも最大の特徴は、入口にあるこちらのタブレット型装置。
年齢や性別などを入力すると「番号」が表示されます。
館内に入ってすぐのところに並んだ棚から、その番号の扉をあけると「開運うおみくじ」を引くことができます。
そこには、このようにその日の「フォーチュン水槽番号」が並んでいます。
各水槽に分かりやすく番号が書かれていますので、「開運うおみくじ」と同じ番号の水槽をぜひ探してみてください!
また、例えば「色福運」の番号の隣に、「水色」などの色が書かれています。
これはいわゆる「ラッキーカラー」で、展示の中には様々な色について、その色ごとの意味合いなどが紹介されているパネルもあります。
色福運の番号が書かれた水槽には、その色の生き物が展示されていますので、ぜひこれを出会いのきっかけとして、名前を覚えたり、美しい色をじっくり眺めたりしてみてください。
また、「開運うおみくじ」を見ると、別のところにも生き物の名前が書かれています。
例えばここには「チヂミウスコモンサンゴ」とあります。
多くの方は、見たことも聞いたこともない名前だと思いますが、これはサンゴの水槽で飼育・展示されているこのサンゴの名前です。
運勢をテーマにしたコンテンツについては、「科学的」ではない、と否定的な方も少ないと思います。
しかし、全く生き物の生態などに興味の無い方が、色合いの美しさや形状の面白さなどに気付き、生き物に対する考え方が変わるきっかけになることができれば、大切な一歩であるとも考えられます。
新たな技術と工夫の挑戦に、ぜひご注目ください。
なお、館内には、他にも「運勢」をテーマにしたパネルがたくさんあります。
一番奥の靴を脱いで入るエリアには、「開運うおみくじ」を結ぶ場所もありますので、おみくじを結ぶ派の方はぜひこちらをご利用ください。
見どころその2:生き物の特徴から着想されたメッセージが面白い
見どころ1でご紹介した通り、フォーチュンアクアリウムの水槽には、「開運うおみくじ」に関する番号がついています。
しかし、水槽によっては、壁面に何やら言葉が書かれていることがあります。
それは、そこで展示されている生き物から着想した「メッセージ」となっています。
例えば、その見た目の面白さや可愛らしさから人気が出て、全国の水族館で観られるようになったチンアナゴの仲間。
リラックスした気持ちで、流行を掴んでも流行には流されないような訓示になっています。
他にも、ルリスズメダイの青い色を基にしたメッセージ。
ミツボシクロスズメダイの模様を基にしたメッセージ。
また、生物の共生という特徴を基にしたメッセージなど。
クスリと笑えるメッセージが、生き物の特徴や生態を知るきっかけになっています。
他にも、ミナミハコフグの形状からは、五角形という形そのものに込められた意味など、あまり知られていない哲学・思想的な学びも得られます。
水槽のメッセージや展示パネルをよく読むことで、フォーチュンアクアリウムをさらに楽しむことができますので、ぜひチェックしてみてくださいね。
見どころその3:中華街らしさを感じられる装飾・演出
水族館とはあまり関係が無さそうな横浜中華街の路地裏を進んでいった先の商業ビルの中にあるフォーチュンアクアリウム。
やはりこうした立地を踏まえて、中華街の雰囲気を感じられるような装飾や演出が多数見られます。
例えば、順路一番奥の靴を脱いで入るエリアでは、イメージ通りの中華風な飾りが観られます。
また、通路の装飾も、どことなく中華風な雰囲気が醸し出されています。
一部の水槽の中をよく覗くと、こんなオブジェにも気が付きます。
しかし、こうした「中華風」は飾りだけではありません。
例えば館内へ入ってすぐの「コイ」の展示には、こんなメッセージが。
これは、中国にある黄河では激流を登り切ったコイが龍になる、という伝説があり、中国の文化的な関わりも意識されています。
また、展示されている生き物の特徴として、金魚の存在が目立ちます。
例えばこのリュウキンは中国が発祥で、琉球から薩摩、つまり今の沖縄から鹿児島を経由して、日本にやってきたことに由来して名付けられたと言われています。
この金魚ですが、中国語ではお金が余ると書いて「金余(チンユイ)」と同じ音であることから、縁起物として扱われてきたそうです。
他にも、中国の霊獣として、特に日本ではビールメーカーのモチーフとして知られる「麒麟」の特徴である二本の突起から名付けられたキリンミノカサゴなども観られます。
このように様々な視点で生き物を通じた中国との関係が紹介されていますので、中華街にある水族館をきっかけに、ぜひ日本と中国との文化的な繋がりを感じてみてください。
フォーチュンアクアリウムのグッズとお土産
フォーチュンアクアリウムでは、順路を奥に進んで最後の二股、出口付近の通路の一角がギフトショップとなっています。
実際に展示されている生き物とはあまり関係ありませんが、カラフルで可愛らしいフィギュアのアクセサリーがたくさんあります。
また、本格的なデザインが施された淡水魚のぬいぐるみなど、少しマニアックな商品も扱っています。
中華街らしいお土産として、中華風のデザインのフラットポーチやクリアファイルなどもあります。
フォーチュンアクアリウムのロゴをモチーフにしたオシャレなオリジナル商品もあります。
なお、環境に配慮したエコバッグも、水族館や中国をイメージしたデザインのものがありますので、ぜひご利用ください。
フォーチュンアクアリウムのレストラン
フォーチュンアクアリウムには、併設する飲食店・レストランがありません。
しかし、言うまでもなく、一歩外へ出ればそこは中華街。
軽食から本格レストランまで、数えきれないほどの飲食店があります。
せっかくですので、ぜひ中華街とフォーチュンアクアリウムを併せて楽しめるよう時間管理をしてくださいね!
フォーチュンアクアリウムの入館料とお得な割引情報
フォーチュンアクアリウムの入館料金は下記の通りとなっています。
- 一般(中学生以上):1,400円
- 子供(小学生):600円
- 小学生未満:無料
よくある年間パスポートや団体割引はありませんのでご注意ください。
(1)障害者等割引
「障害者手帳」をお持ちの場合、入館料が半額になります。
また、付き添いの方1名は半額でご利用頂けます。
フォーチュンアクアリウムの営業時間と休館日
フォーチュンアクアリウムの営業時間は曜日によって異なります。
- 平日:10時00分〜17時00分
- 土日・祝日:10時00分〜18時00分
いずれも閉館時間の30分前には入館できなくなりますのでご注意ください。
また、年中無休で休館日はありませんが、お出かけの際には、念のため事前に公式サイトなどを確認することをオススメします。
まとめ
運勢に触れながら生き物を紹介することは他の水族館でも多数ありますがその全てを一つのコンセプトとして、「開運うおみくじ」として楽しめる仕掛けをしているフォーチュンアクアリウム。
限られたスペースの中で、何度も楽しめるアイディアが光ります。
運勢をきっかけの一つにしながら、今まで気づかなかった生き物の魅力をぜひ見つけてみてください!
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