水族館にある様々な展示の中でも、特に人気なのが深海の生き物コーナー。
見たこともない変わった形の生き物や、深海ならではの特殊な生態などが目を引きます。
そんな深海の生き物に特化した水族館が、この沼津港深海水族館です!
右も左も深海の生き物ばかりで、好奇心を刺激されること間違いありません。
今回は、そんな沼津港水族館の魅力をたっぷりご紹介します!
Contents
沼津港深海水族館の見どころレビューと所要時間
沼津港水族館は、沼津駅から少し離れた港にあり、周辺にはたくさんの飲食店やお土産屋さんが立ち並ぶ密集地域にあります。
そのため、建物自体はそれほど大きくなく、展示そのものの所要時間としては1時間程度となっています。ただし、順路もやや狭くなっているので、混雑時には1時間半くらいかかることもあるかもしれません。
沼津港深海水族館は、主に以下のような見どころがあります。
- 浅い海と深い海の生き物比較が面白い!
- 深海でカニ三昧!人気のダイオウグソクムシにも
- 標本・骨格で深海の生き物をもっと楽しく!
見どころその1:浅い海と深い海の生き物比較が面白い!
生活に適した変わった姿が魅力的な深海生物。
浅い海に住む生き物と比較すると、生き物のことをもっとよく知ることができます!
まずは、縦に泳ぐ魚の比較ですが、浅い海では、このヘコアユが有名です。
一方で、深海にはサギフエという似た姿の魚がいます。
浅い海に住むヘコアユは目の場所も分からないような模様が特徴的ですが、サギフエの方が模様がシンプルで、口の形も結構違いますね。
次に、浅い海に住むウニの仲間は、ちょっとしたシュノーケリングでも出会うことができるガンガゼ。
深海のウニには、100〜300mの深さに生息するアカフクロウニや、何と1800mもの深さにも生息するシロウニのように、トゲが柔らかい種類などがいます。
また、ヤドカリの仲間には、50mくらいまでの浅い場所に生息するこのソメンヤドカリのようにイソギンチャクをつけている種類がいます。
これについては、90〜400mの深さで生息するジンゴロウヤドカリも同じようにイソギンチャクがついていますね。
最後に、ヒトデの仲間も、浅い海のカワテブクロはぶ厚い身体が特徴的です。
一方で、200〜800mに生息するウチダニチリンヒトデのように、深海のヒトデにはちょっと見慣れない奇抜な形の種類がいます。
なお、ここでご紹介した比較は、必ずしも並べて展示されているわけではありません。
表示されたパネルなどを見ながら、ぜひ皆さん自身の視点で比べてみてくださいね!
見どころその2:深海でカニ三昧!人気のダイオウグソクムシにも
深海の生き物に特化した展示で独自の存在感を持つ沼津港深海水族館。
ここでしか見られない生き物の展示にもこだわっています。
これを実現するのが、沼津港の目の前に広がる駿河湾で、日本で一番深い「湾」としても知られています。
そんな展示の数々の中でも、特に種類が多いと感じた「カニ」を例にして、沼津港深海水族館の魅力をご紹介します!
まずは定番中の定番であるタカアシガニは、西伊豆を中心に静岡県の旅館・レストランでは美味しく頂ける場所も多いですね。
こちらのパニック映画に出てきて今にもジャンプして飛びかかってきそうな姿勢のゴツイ身体のカニは、エゾイバラガニ。
700〜1000mというかなり深い海に生息しています。
一方で、このアロークラブのように、本当にカニなのか?と思わず疑いたくなるような種類もいます。
深海生物っぽい雰囲気がありますが、5〜20mというかなり浅い海のカニです。
また、このディープウォーターミラクラブは、その名の通り深海に生息します。
さらに、多くの水族館でも見られるこちらのイガグリガニも、200〜600mの深海に生息しています。
全身トゲトゲの身体が、特に男の子にはワクワクするような見た目です。
しかし、こんな名前をしていながら、実はヤドカリの仲間で、厳密にはカニではありません。
このように、カニだけでも様々な種類が楽しめますが、もちろん他にもたくさんの深海生物と出会うことができます。
知名度が抜群に高く、今でも人気のオオグソクムシ・ダイオウグソクムシもしっかり展示されています。
深海生物はこうしたちょっとキモ可愛いような生物が目立ちがちですが、中にはこのホテイウオのように、可愛らしい姿の生き物もいます!
可愛い!をきっかけに、深海生物の多様性を知る機会になると嬉しいです。
また、見た目の可愛さから「アイドル」とも呼ばれるメンダコは、とってもデリケートで、まだ飼育技術が確立していないため、偶然に捕獲されたものが数日間だけ展示されるため、とっても運が良ければ実物を観ることもできますよ。
さらには、幻想的な雰囲気も味わえるヒカリキンメダイの発光展示など(写真では伝わりにくいですが・・・)、深海尽くしの展示の数々をぜひお楽しみください!
見どころその3:標本・骨格で深海の生き物をもっと楽しく
ここまで、生息する場所での比較や、めったに見られない種類など、沼津港水族館ならではの深海生物体験をご紹介してきました。
しかし、さらに詳しく知るためには、骨までじっくり観ることが必要です!
その一つが、この透明骨格標本です。
最近では、多くの水族館でも展示されるようになってきましたが、生き物の骨だけを染色して観られるようにした標本で、例えば、先ほどもご紹介したオオグソクムシやサギフエ。
こんなところまで骨格だったのか!と思うような生き物も多く、特に変わった姿をした生き物の骨格標本を観ると勉強になります。
このアカエイなどは、青く透き通る姿が美しく、全く別の生き物のようですね。
また、骨格標本を生かした面白い展示として、実際の生き物との比較を楽しむことができる点も見どころの一つです。
特に、このシルバーハチェットのように変わった形の魚の場合には、その比較がしやすいかもしれません。
また、骨格に限らず、飼育の難しい生き物が多い深海生物だからこそ、標本や剥製も充実しています。
例えば、ちょっと怖い雰囲気もあるこのユウレイイカ。
生きた姿を見ることは難しいですが、標本であればこうしてその姿を見ることができます。
同様に、ラブカやミツクリザメなどの深海生物は、剥製の形でそのリアルな姿を目にすることができます。
さらには、本物と同じような柔らかさを再現することができるプラスティネーションという技術を用いた標本も展示されています。
メンダコ以外にも様々な生き物が展示されていますので、ぜひご覧ください!
沼津港深海水族館のここがスゴイ!おすすめ注目ポイント!
(1)こだわりのシーラカンス展示
沼津港水族館は「シーラカンス・ミュージアム」という名前がついているように、「生きた化石」として知られるシーラカンスに関する展示にも力を入れています。
二階部分に上がると、CGで表情が変わるシーラカンスが話しかけてきます^_^;
展示エリアは、シーラカンス発見の地であるアフリカの調査隊の拠点を彷彿とさせるような、木々の茂った装飾が印象的です。
実際に、シーラカンス捕獲の時に実際に使ったカヌーなど、マニアックながら貴重な資料も展示されています。
約3億5000年前の時代に生息し、完全に絶滅したと思われていたシーラカンス、その発見に至ったストーリーなど、シーラカンスのことを学べる情報がたくさんあります。
他の生き物の歴史と並べて見ると、馴染みの深い恐竜よりも遥か昔から姿をそのままに生きている魚として、その歴史の重みを感じます。。
なお、シーラカンスは、標本や剥製などの形で展示されていますので、その違いなども感じながら、普段目にする魚とのヒレの数の違いなどにもぜひご注目ください!
(2)テーマで変わる企画展示がスゴイ!
沼津港水族館では、同じ展示だけにならないよう、時期によってテーマの変わる企画展示が開催されます。
展示する生き物を変えるだけでなく、展示物やオブジェのような制作物など、楽しい工夫がいっぱいです。
例えば、深海の人気者を決める「総選挙」がテーマの時には、様々な種類の生き物を紹介する手書きのパネルが用意されていました。
紹介の内容もユニークで、例えばこの変わった形のキホウボウ。
ヒゲの部分がどんな役割を果たしているのかなど、見た目の面白さだけでなく生き物の生態を知ることのできる内容にもなっています。
また、こちらは細いクモのようなヤマトトックリウミグモ。
早速クモではない!ということから始まり、内臓がこの細い足の中にあるなど、観ているだけでは分からないような特徴を知ることができます。
さらに、SNSなどでも話題を集めたのが、深海生物を形から連想する「スイーツ」のオブジェを作ったこの展示。
全く味を想像したくないですが・・・、その見た目のリアルさなどは深海を専門にする水族館ならではのクオリティです。
他にも、季節に合わせた展示として、クリスマスの装飾があったり、梅雨に関するパネルがあったり、何度行っても新しい発見があります。
干支にちなんだ展示では、魚の名前には意外とたくさん「トリ」の名前が使われていることなど、ちょっとしたトリビアが楽しい素敵な展示の数々です!
沼津港深海水族館のグッズとお土産
沼津港深海水族館のギフトショップ「ブルージェリー」は、順路を終えた出口の直前にあります。
当然ながら、商品にはシーラカンスや深海の生き物をモチーフにしたものがたくさんあります。
例えばこちらはシーラカンスのぬいぐるみ!
手軽なSサイズなども用意されているから、ぬいぐるみの一番人気となっています。
また、深海生物の中でも可愛い姿が人気のメンダコに関するグッズもかなり多く取り揃えられています。
気持ち悪さが人気のダイオウグソクムシも、可愛いデフォルメされたものからリアルなものまで様々ですので、ぜひごゆっくりお楽しみ下さい。
他にも、ちょっとオシャレな「家紋」風のオリジナルハンカチや、さりげないイラストが可愛いメモ帳など、日常的に使用できる商品も多数あります。
特に、深海生物のイラストを用いた靴下は、ここでしか手に入らない斬新なオリジナル商品となっています!
また、お菓子についても沼津港水族館へ行ってきたことがしっかりと分かるパッケージが豊富です。
リアルな形が面白い深海生物チョコレートや、ラングドシャなど、配る人数などに応じてちょうどいいものをぜひお選びください!
沼津港深海水族館の飲食・レストラン
沼津港水族館の館内には、飲食をするレストランがありません。
しかし、豊富に揃った周辺の飲食店でお食事を楽しむことができます!
海鮮料理を中心に、お刺身だけでなく天ぷらなど、たくさんの種類の飲食店があるので、魚が苦手ということが無い限り選択肢に困ることはまずありません。
また、沼津港水族館では、レストランが無い代わりに、近隣の飲食店とコラボをしており、入館チケットの半券で10%割引を受けられるお店があります!
今回、例としてご紹介するのが、深海魚も食べられる海鮮丼のお店「佐政」です。
こちらでは、新鮮な海産物を使った丼ぶりメニューがたくさんあります。
中でも珍しいのがこの「深海丼」です!
キンメダイなどの一般的な魚だけでなく、アブラボウズなどの珍しいものや、甘エビなども普通とはちょっと違った種類を楽しむことができます。
日によって扱う種類も異なりますが、せっかく沼津港水族館に来たからには、ぜひ深海の生き物にチャレンジしてみませんか?!
なお、周辺のお土産屋さんでは、干物などのお土産も多いですが、その場で食べられる干物の食べ歩きなども沼津港ならではですのでぜひお試しください^^
多くのお店で海鮮料理が楽しめ、駿河湾を代表する桜エビや生しらすなどが定番となっていますので、ぜひランチやディナーでお楽しみください!
沼津港深海水族館の入館料金とお得な割引情報
沼津港深海水族館のチケット・入館料金は下記の通りとなっています。
- 大人(高校生以上):1,600円
- 子供(小・中学生):800円
- 幼児(4歳以上):400円
- 4歳未満:無料
※65歳以上の方は窓口で証明書を提示すれば100円引き(1,500円)
また、団体割引(20名以上)や年間パスポートなどもありますので、ぜひご確認ください。
障害者手帳をお持ちの方は、200円割引がありますのでお忘れないようにしてください。
沼津港深海水族館の営業時間と休館日
沼津港深海水族館の基本的な営業時間は10時00分〜18時00分です。
閉館時間の30分前には入館できなくなりますのでご注意ください。
ゴールデンウィークや夏休み、冬休みには8時30分や9時00分の開館となるなど、変則的な時間になっているので、具体的な日程を踏まえて事前に公式サイトを確認することをオススメします。
また、沼津港深海水族館は、基本的には年中無休です。
ただし、毎年1月にはメンテナンスのために数日の休館日がありますので、特に1月に行かれる場合には公式サイトをチェックするようにしましょう。
沼津港深海水族館のアクセスと駐車場
沼津港深海水族館は最寄駅の沼津駅から少し距離があり、車での移動が必須となります。
沼津駅まで電車で来るパターンと、沼津までも車で来るパターンとでアクセスをご紹介します。
(1)電車の場合
まず、最寄駅である沼津駅は新幹線が止まりません。
そのため、東京・大阪・名古屋どちらの方面からの場合にも、「ひかり」で三島駅での乗り換えとなります(所要時間は以下の通り)。
- 東京〜沼津 :約1時間
- 名古屋〜沼津:約2時間
- 新大阪〜沼津:約2時間半
なお、東京方面からの場合には在来線で熱海駅から乗り換えるパターンもあり、2時間強で時間は倍程度かかりますが、2,000円ほど安く行けるので、急がず車窓を楽しみたい、コストを抑えたい、という方にはオススメです。
到着後はレンタカーまたはバスを使って沼津港まで向かう必要があります。
①バスを利用
沼津駅から沼津港までは、三つのルートがあります。
沼津駅の南側に出ると、目の前にバスロータリーがあります。
複数の停留所がありますが、その中に沼津港行きのバス停と時刻表がありますので、時間をご確認ください。
沼津港のバス停に到着してからは、少し方向がわかりにくいのですが、バスの進行方向と同じ方向へ歩き、すぐに右手側の信号を渡ります。
港の方向へ向かえば問題なく、通常の時間帯であれば人がたくさんいますので、こちらもあまり心配ないと思います。
なお、帰りも降りた場所の向かい側から沼津駅行きのバスが出ていますので、先に時刻表を調べておくことをオススメします!
②レンタカーを利用
レンタカーの場合、ほぼ一本道なので全く心配いりません。
ただし、専用の駐車場がなく、沼津港にある複数の有料駐車場を利用する必要があります。
なお、「港八十三番地駐車場」と「港八十三番地第2駐車場」については、水族館のある「港八十三番地」というエリアの飲食店を利用すると割引もありますので、食事もされて行く予定の場合には駐車場を選んで利用するのがお得です。
(2)車の場合
こちらも電車で向かう時と同様に、どの主要都市方面から向かう場合でも、東名高速道路を利用することになります。
沼津インターチェンジで降りた後は沼津駅の付近までは国道を通り、その後、川に沿うように港へ向かいます。
沼津インターチェンジを降りてからは約20~30分程度が目安です。
なお、駐車場に関する情報は、「(1)②のレンタカーを利用する場合」の記述をご参考にしてください!
まとめ
深海に特化した展示によって、他の水族館では滅多に観られないような珍しい生き物にたくさん出会えます。
見た目が面白いというだけでなく、骨格や生態など、さらに深く生物たちの魅力に迫ることができます。
周囲には飲食店やおみやげ屋さんも多い観光にちょうど良いスポットですので、ぜひお越しください!
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