生き物の中には、生まれたばかりの姿と成長した姿で大きくその見た目が変わる生き物もいます。
幼魚水族館は、特に海の生き物を中心に、そんなまだ大人になっていない「幼魚」だけを集めたユニークな水族館です。
2022年の開業で、水族館としてもまだ「幼魚」と言えるかもしれない幼魚水族館の見どころをご紹介します!
なお、幼魚水族館は静岡県三島市の商業施設「サントムーン柿田川」の施設内にあります。
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幼魚水族館の見どころレビューと所要時間
商業施設内にある比較的小規模な水族館であるため、所要時間は30分〜1時間程度です。その時々によって観られる生き物が変化しますが、親子での見た目の違いなどを比較して写真を撮るなどゆったりと楽しむ場合には、1時間以上でも過ごすことができます。
以下では、テーマ別に幼魚水族館の見どころをご紹介します。
なお、幼魚水族館はその特徴から、常に生き物の入れ替えなどがされるため、記事で紹介した生き物が観られないことも多々ありますので特にご留意ください。
- 見どころその1:気付きを通じて学びが生まれる!
- 見どころその2:成魚と幼魚の変化が面白い
- 見どころその3:アイドルのような幼魚への注目
見どころその1:気付きを通じて学びが生まれる!
幼魚水族館では、まだ「幼魚」の状態である生き物に特化した展示を行っており、全体的に独特な世界観となっています。
そんな幼魚水族館で最初のエリアに現れるのが、このようなゴミの入った水槽です。
例えばこちらの水槽では、よく見るとカエルアンコウがゴミのすぐ足元にいるのが分かります。
海に流れ出るゴミの問題は解決すべき深刻な問題ですが、このエリアでは、海中の環境に適応しようとする幼魚たちのたくましい様子を表現しています。
ミズクラゲの水槽では、海中のビニールゴミと一緒になっていることで、クラゲを捕食する生き物が見間違えて誤飲してしまう危険性などを紹介しています。
言葉で聞くよりも、実際の水中での様子が見られることで、問題を具体的に感じやすいですね。
また、「ゴミ」だけでなく、海を漂う「軽石」のぶつぶつと穴の空いた様子が、水玉模様に似ていることから、こうした漂流物を利用するアミモンガラやソウシハギなどの魚たちもいます。
こうした生き物たちの特徴は、何となく眺めているだけでは気付きにくいですが、幼魚水族館ならではの視点の情報が学びに繋がります。
さらに、幼魚よりも前の段階にも注目です。
例えばこちらの赤い物体は何でしょうか?
答えはタカアシガニの卵!全国の水族館でもあまり見る機会がないので、もし展示されていたらぜひご覧頂きたいです。
卵の面白さといえば、やはりサメの卵には注目です。
知らなければ卵だと気づけないような独特の形をしており、何度見ても魅力的です。
水族館では、普段は生き物たちが成長した姿を観ることが多いと思いますが、コンセプトが明確な幼魚水族館だからこそ、ふとした展示から受ける印象も違って感じられます。
幼魚水族館では、その想いやメッセージを色々なところに掲示していますので、ぜひじっくりと読んでみてくださいね。
見どころその2: 成魚と幼魚の変化が面白い
私たちが生き物の名前を耳にしたとき、自然と成長した姿を思い浮かべることが多いですよね。
幼魚水族館では、そうした幼魚と成魚との違いを楽しむこともできます。
例えばこちらはハリセンボン。
大きさはもちろん、模様や色合いも違って別の魚のような印象を受けます。
ウナギの成魚は料理屋などでも割と簡単に観られますが、幼魚の状態は珍しいですよね。
また、展示のタイミング次第では、成魚と幼魚を比べるように楽しむこともできます。
例えばこちらはミノカサゴ。
成魚の華やかな姿に比べると、幼魚のときにはちょっと迫力に欠けますが、美しさは同様ですね。
こうした生き物たちの特徴は、水槽の解説パネルで知ることができます。
ハナヒゲウツボは、成長の段階によって度々色が変わるだけでなく、性別まで変化するのですね。
特に、魚だけでなく、ヒトデなどの「幼魚」にも出会うことができます。
ふっくらとして星形に見えないマンジュウヒトデも、若い頃はしっかりとイメージ通りのヒトデの形をしているのですね。
また、中には幼魚のときから姿を変えないメキシコサラマンダー(ウーパールーパー)のような生き物もいます。
変化の面白さはもちろん、変化しない面白さも、生き物たちの多様性が感じられて良いですね。
なお、テレビなどでもお馴染みの、幼魚水族館の館長である鈴木香里武さんの「幼魚」の頃のパネルも見つけたら「成魚」と比べてみてください・・!
見どころその3:アイドルのような幼魚への注目
幼魚水族館の中でひときわ目立つエリアが、このカラフルな床の空間です。
ここは、幼魚を「アイドル」に見立てて、館長の独自の視点でランキング風に仕立てたコーナーとなっています。
こちらもその時々でランキングの内容や順番は変わりますし、館長自身の好みが反映された展示としてお楽しみください。
水槽が並べられたすぐ隣には、番号が付されています。
例えばこちらのサラサハタ。
何となく見ていると、水玉模様がオシャレだな、という風にしか思わないかもしれませんが、よく見ると、黒目の部分と同じような大きさであることが分かります。
弱点となる目玉がどこにあるか分からないのだと考えられています。
また、多くの水族館で観られるカクレクマノミの姿も。
中には、まるでアートとして描かれたような模様が美しいムラサメモンガラも。
コンビクトブレニーなど、あまりメジャーではない生き物などにも出会えるかもしれません。
多種多様な生き物が紹介されていますので、あなたのお気に入りも見つけてみてくださいね。
なお、アイドルといえば卒業がつきものですが、幼魚水族館では成魚になると卒業ならぬ「卒魚」をして、他の水族館などに引越することもあります。
一期一会の機会をぜひお楽しみください!
幼魚水族館のグッズとお土産
幼魚水族館のギフトショップ「幼魚屋」は、幼魚水族館の出口を出てすぐ目の前のところにあります。
出口の外なので、必ずしも水族館の中に入らなくても買い物を楽しむことができますよ。
フロアの一角に設けられており、それほど広い売り場ではありません。
全国の水族館でよく見るような一般的な商品は少なく、オリジナルのイラストが可愛いTシャツなどが並んでいます。
また、缶バッジにはそれぞれ手書きイラストがプリントされており、その種類の多さに圧倒されます!
精工に作られた陶器の箸置きなど、変わった商品に出会えることも。
リュウグウノツカイの幼魚をイメージした長いバームクーヘンのお菓子は、その見た目の面白さだけでなく、環境に配慮したプラスチックや印刷方法を使っていることが特徴的です。
さらに、「魚の目」がデザインされたガラスマグネットは、マニアックさも惹かれますが、魚たちの目がこんなに多様で美しいことを再認識できて魅力的です!
幼魚水族館のレストラン
幼魚水族館には、併設する飲食店・レストランがありません。
ただし、幼魚水族館が入っているサンムーンは様々なお店の入った商業施設なので、レストランやカフェなどを利用できますよ。
幼魚水族館の入館料とお得な割引情報
幼魚水族館の入館料金は下記の通りとなっています。
- 成魚(大学生以上):1,400円
- 若魚(中・高校生):1,200円
- 幼魚(小学生):700円
- 稚魚(4歳〜小学生未満):500円
- 仔魚(3歳以下):無料
幼魚水族館らしく年齢別に魚の呼び方になっているのが面白いですね。
(1)年間パスポート
幼魚水族館には下記の通り、1年間で何度も利用できる年間パスポートがあります。
概ね3回分くらいの価格設定となっていますね。
- 成魚(大学生以上):4,000円
- 若魚(中・高校生):3,000円
- 幼魚(小学生):2,000円
- 稚魚(4歳〜小学生未満):1,500円
- 仔魚(3歳以下):無料
(2)団体割引
幼魚水族館には団体割引はありません。
(3)障害者等割引
障害者手帳などををお持ちの場合、入館料が200円引きになります。
また、付き添いの方1名も同じく200円引きでご利用頂けます。
幼魚水族館の営業時間と休館日
幼魚水族館の基本的な営業時間は10時00分〜18時00分です。
閉館時間の1時間前には入館できなくなりますのでご注意ください。
サントムーン内の各施設では営業時間が異なりますので併せてご利用される場合にはご注意ください。
まとめ
生き物の「幼魚」に特化した全国でも珍しい水族館。
成魚との違いなど、見た目の面白さだけでなく、環境との関わりや生態の奥深さなどを学ぶこともできます。
訪れるたびに違った生き物が観られる可能性がありますので、ぜひ何度も足を運んでみてくださいね!
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